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2016年08月21日

日本代表バトンパスの秘密について

http://trac.tokyo/2016/08/20/535

意図的にデータを抜き出して、バトンパスのみをクローズアップする記事が多いので突っ込む。
もちろん、日本のバトンパスが今回の結果に結びついたことは言うまでもない。
しかし、アンダーハンドパスがメダル獲得の鍵かのような主張はおかしい。以前もリレーに関する記事を書いたがオーバーハンドパスでも3秒を越える利得タイムを得ることは可能である。
前回の2012年五輪予選で中国が3秒11、オーストラリアが3秒23を記録しており、その他にも2007年世界陸上決勝でブラジルが3秒27、2014年アジア大会決勝で中国が3秒02などオーバーハンドパスでもこれだけの利得タイムを得ている。
この記事の下に今回のリレーでの利得タイムが書かれているが、自己ベストではなくシーズンベストでの算出が一般的。それを元に算出すると

・ジャマイカ
9秒92 + 9秒93 + 9秒94 + 9秒81 = 39秒60 利得タイム:2秒33

・日本
10秒05 + 10秒36 + 10秒01 + 10秒10 = 40秒52 利得タイム:2秒92

・アメリカ
9秒97 + 9秒80 + 9秒97 + 9秒84 = 39秒58 利得タイム:1秒96

・カナダ
10秒16 + 9秒96 + 10秒34 + 9秒91 = 40秒37 利得タイム:2秒73

・中国
10秒30 + 10秒08 + 10秒08 + 10秒24 = 40秒70 利得タイム:2秒80

・イギリス
10秒01 + 10秒08 + 10秒04 + 10秒19 = 40秒31 利得タイム:2秒34

・トリニダード・トバゴ
10秒07 + 9秒99 + 10秒19 + 9秒97 = 40秒22 利得タイム:2秒13

・ブラジル
10秒21 + 10秒11 + 10秒28 + 10秒26 = 40秒86 利得タイム:2秒45

アメリカとトリニダード・トバゴは失格だったが比較対象として含む。こうしてみると確かに日本が最も利得タイムが多いが群を抜いてというほどではない。予選では中国が2秒88とほぼ変わらない。

今までの日本が好記録を出した時の利得タイムは
2007年世界陸上決勝:2秒88
2008年五輪決勝:2秒90
2012年五輪予選:2秒82

今回の好記録はアンダーハンドパスの結果というよりも全体の走力が上がったと考えるほうが自然だろう。日本は走力が劣っていると言われることが多いが、準決勝に複数選手が進出できる国は日本以外ではアメリカ、ジャマイカ、イギリス、フランス、中国くらいである、常にメダル争いをする位置にいる。
バトンパスの下手なアメリカ、ジャマイカ、イギリスと比較すればバトンパスは上手い、ただ大前提として走力の向上があったからこその結果であり、バトンパスだけで世界と戦ったわけではない。また日本がアンダーハンドパスで結果を残せたからといってオーバーハンドパスの方が劣っているということもない。
posted by クライシ at 13:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 陸上競技(データ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今回のオリンピックの感想楽しみです。ガトリンの200mは驚きました、、、
Posted by り at 2016年08月22日 12:49
コメントありがとうございます。
まとめて書くのでかなり時間がかかると思いますが、お待ち下さい。
Posted by クライシ at 2016年08月22日 18:30
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