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2016年08月27日

オリンピック2016陸上競技(男子)

https://www.iaaf.org/competitions/olympic-games/the-xxxi-olympic-games-5771/timetable/byday

男子100m +0.2
ウサイン・ボルトが9秒81のシーズンベストで優勝
2位はジャスティン・ガトリンで9秒89
3位はAndre De Grasseで9秒91の自己ベスト
ボルトは準決で9秒86のシーズンベスト、かなり余裕があるように見えたので、9秒7台も可能かと思われたがそこまで伸ばせなかった。これで3連覇達成だが衝撃的な2008年五輪、五輪記録を更新した2012年に比べると最も面白くないレース。ボルトの3連覇はほぼ確定、しかも衰えたボルトにさえ敵う選手がいないという状況、このまま若手が出てこなければ2020年五輪を目指してもメダルが取れると思う。
ガトリンは本来勝負強い選手だが今回はそれほどの強さを見せず、去年の世界陸上のほうが熱い展開だった。
De Grasseは今季の調子からしてメダルは厳しいかと思われたが見事自己ベストを記録。ただタイムに関しては物足りない。De Grasseは今季シニア3年目、同じ頃ボルトは9秒69、ブレークは9秒82、ガトリンは9秒85、パウエルは9秒87、ディックスは9秒91を記録していた。この中でブレークとパウエル以外は五輪で記録した記録。このまま上位が抜ければDe Grasseが頂点に立つことになるが、そうなると上位が衰えた結果という印象が強い。そうならないためにタイムも伸ばせないといけない。
ブレークは9秒93のシーズンベストで4位。2013年以降まともな記録を残せなかったことを考えればよくここまで復活した。怪我さえなければ確実にボルトに勝てた選手だった。今の若手が伸び悩んでいる状況を見れば彼の怪我は本当に勿体無い。
アカニ・シンビネは9秒94で4位。自己ベスト更新とはならなかったが風速を考慮すれば自己ベストに近いパフォーマンス。アフリカ選手の五輪決勝進出は2004年のアジズ・ザカリ以来。
ベン=ユスフ・メイテは9秒96のコートジボワール記録で5位。今まで予選は好タイムを記録するも準決でタイムを落とすことが多かった、今回はラウンド毎にタイムを上げ自己ベスト更新。
ジミー・ヴィコは10秒04で7位。予選4組4位で着順で入れず10秒19のタイムでなんとか拾われた。明らかに自分が2着以降にいるのは分かってたと思うがなぜ流したのか全く理解できない。何より、準決勝では9秒95を記録しており調子は悪くない。2013年世界陸上のジェームズ・ダサオルもだがやめて欲しい。そして決勝ではこの結果。9秒8台を複数回記録し、走力は確実にあるのに結果が残せていない。
Trayvon Bromellは10秒06で8位。決勝もギリギリ進出なのでこの結果も仕方ない。どうやら足の調子が良くないらしい。
山縣亮太は10秒05の自己ベストで準決2組5位。前回大会に続き自己ベスト更新、この選手は本当に強い。決勝進出まで0.04秒は過去最も世界に近づいた数字。現在の日本人選手ではこの選手が最も9秒台に近く、出すべき選手だろう。
ケンブリッジ飛鳥は10秒17で準決3組7位。予選からタイムを落としたがまずまずといったところ。初めての世界大会としては悪くない結果だろう。
桐生祥秀は10秒23で予選7組4位。日本勢の中では一番予選落ちの可能性が高いと思ったがその通りの結果だった。
中国勢は謝震業が10秒11で準決1組7位、蘇炳添が10秒08で準決3組4位。謝は予選で10秒08の中国歴代3位、決勝ではタイムを落としたが見事な走り。蘇は逆に予選では不調かと思われたが見事準決では調整しシーズンベスト。昨年は地元というアドバンテージがあったかもしれないが、あの力を維持していれば今回も決勝進出の可能性があった。

男子200m -0.5
ウサイン・ボルトが19秒78のシーズンベストタイで優勝
2位はAndre De Grasseで20秒02
3位はクリストフ・ルメートルで20秒12
決勝進出者が全員違う国籍という珍しい事象が発生、今までは短距離大国のアメリカ、ジャマイカなどの選手が複数残るのが常であった。世界大会では1997年世界陸上以来、五輪では初。
ボルトは準決は余裕の走りで19秒78だったが、決勝はコンディションが悪くタイムを伸ばせず。コンディションが良ければ19秒5〜6台が出せただろう。
De Grasseは準決で19秒80のカナダ記録、まだ余裕が少し見られたので19秒75程度まで伸ばせただろう。去年追風参考で19秒58を記録しているのでこの程度の記録は出せて当然か。
ルメートルは全くノーマーク、決勝に残るとさえ思わなかった。準決は20秒01のシーズンベスト、自己3番目の記録。ロンドンでは準決で20秒03で決勝進出するもインレーンに入れられかなりタイムを落としたが今回は着順で入れたことにより6レーン。本来の素晴らしい伸びを見せた。
3位争いは熾烈で4位のジェミリが20秒12と同タイム、5位のチュランディ・マルティナが20秒13と0.01秒差。
ジェミリは2年前の力があればルメートルに勝てただろう、今年は怪我明けということでベストパフォーマンスではないが、それでも決勝に残るのは力がある。
マルティナはこれで3回目の五輪決勝進出。初めての決勝進出は2008年で2位に入るも失格、メダルこそ取れなかったがこれだけ長い間活躍できていることは凄い。
ラショーン・メリットは20秒19で6位、準決は19秒94だったから3位は固いと思っていた。アメリカが2012年五輪に続きメダルを逃したが、200mと400mで決勝進出は1996年のマイケル・ジョンソン以来。そういえば全米の記事で200mに出ないと書いていたが出た。
アロンソ・エドワードは20秒23で7位。2014年以降好調を維持しているが、少し衰えが見えてきている。
ラミル・グリエフが20秒43で8位。ルメートルとは同世代で同じヨーロッパということもあり2007年から対戦しているが、グリエフの国籍問題などもあり対戦数は少ない。シニアの世界大会決勝では初めての対戦。
世界大会決勝に非黒人種が3人以上残ったのは1983年世界陸上以来、五輪では西洋諸国のボイコットがあった1980年以来。今大会はヨーロッパ勢の活躍が目立ち、Danny Talbotが20秒25の自己ベストで準決1組3位、Bruno Hortelanoが20秒16で準決3組4位などの結果を残している。
ガトリンは20秒13で準決3組3位。余裕が無いのに横を見て何をしているんだ、あと0.03秒なら決勝行ける可能性十分あった。決勝でメダル争いは難しかっただろうが本来勝負強いガトリンにしては不甲斐ない走り。100mで銀メダルを獲得して期待していただけにこの結果は残念。
ブレークは20秒37で準決3組6位。予選では20秒13のシーズンベスト、衰えているとはいえまだ地力はあるが強さがなくなっている。
日本勢は全員予選落ち。藤光は状態が悪いから無理だろうと思った通り、だったら原を出して欲しかった。飯塚でさえダメだったのはどうしようもない。去年の世界陸上では藤光、高瀬といい記録を出していただけに飯塚の記録はがっかり。

男子400m
ウェイド・バンニーキルクが43秒03の世界記録で優勝
2位はキラニ・ジェームスで43秒76のシーズンベスト
3位はラショーン・メリットで43秒85のシーズンベスト
バンニーキルクはラウンド毎の走りが上手い、最低限の力で通過している。予選から余裕は見られたがここまで伸ばすのは全く予想できない。この種目の世界記録はほとんどの人が予想していなかっただろう、去年43秒48を記録していたとはいえ、その時の記録も大幅自己ベスト更新だった。これでマイケル・ジョンソンのもつ世界記録は300mと4x400mリレーだけ、300mはバンニーキルクが万全で走る機会があれば更新可能だろう。来年も好調を維持して、42秒台に期待したい。
ジェームスは43秒7辺りが限界なんだろうか。2012年以降43秒台を記録しているのは凄いがなかなか突き抜けることができない。
メリットは今季200mで自己ベストを記録していたので400mも自己ベスト更新を期待していた。更新はできなかったが好記録。
Machel Cedenioは44秒01のトリニダード・トバゴ記録で4位、着順別最高記録。去年の世界陸上でも決勝進出し、順調に結果を残している。しかし時代が悪かった、このタイムでメダルが取れなかったのは今回を除けば去年の世界陸上だけ。44秒台中盤が出せればメダルが取れた数年前からは考えられないくらいレベルが一気に上った。
カラボ・シバンダは44秒25の世界U20歴代3位で5位、着順別最高記録。同じボツワナのバボロキ・テベの方が期待されていたが準決棄権。その中、シバンダは準決で44秒47の世界U20歴代6位、決勝でさらに更新した。2014年ユース五輪2位、2015年世界ユース5位、2016年世界ジュニア3位とこれまでもそれなりの実績がある。来年までU20なので期待したいが、Abdalelah Harounと同様伸び悩まないか心配。
Ali Khamisが44秒36のアジア歴代3位で6位、着順別最高記録。
Bralon Taplinが44秒45で7位、着順別最高記録。
Matthew Hudson-Smithが44秒61で8位、着順別最高記録。2014年に44秒75を出した時はまだ19歳で非常に期待させる選手だった、結果も出してきている。
ジュリアンは46秒37で予選4組6位。自己ベストで1秒以上及ばず、リレーでは世界大会でいい走りをしていたのでもう少し出せると思った、まだまだ走力が足りない。

男子800m
デイヴィッド・レクタ・ルディシャが1分42秒15の今季世界最高記録で優勝
2位はタウフィク・マフルーフィで1分42秒61のアルジェリア記録
3位はClayton Murphyで1分42秒93の自己ベスト
ルディシャが連覇達成、記録も2012年以来の好記録。Alfred Kipketerが無謀なほど前半から飛ばすも500m〜600m辺りで集団に吸収されルディシャが先行。解説は世界記録の可能性に言及していたが600m1分16秒04と世界記録は厳しい状態だった。
マフルーフィは初の1分42秒台、1秒近く自己ベスト更新。オリンピックでは1500mも実績を残しているがなぜか世界陸上ではメダルどころか決勝進出もない。
Murphyはアメリカ歴代3位。準決で1分44秒30の自己ベスト、決勝でさらに更新。
川元は1分49秒41で予選5組4位。予選通過まで0.01秒と惜しかったが、もう少しいい位置に出ていないと後半まくるのは難しい。

男子5000m
モハメド・ファラーが13分03秒30で優勝
2位はPaul Kipkemoi Chelimoで13分03秒90の自己ベスト
3位はハゴス・ゲブリウェトで13分04秒35
ファラーが勝つだろうなと思っていたので特に書くことはないが、5位にバーナード・ラガトが入った。五輪は2000年から出場し1500mで銅メダルを獲得。近年は5000mをメインにし、世界大会に出場すれば入賞。いつまで現役だろう。

男子10000m
モハメド・ファラーが27分05秒17で優勝
2位はPaul Tanuiで27分05秒64のシーズンベスト
3位はTamirat Tolaで27分06秒26
2大会連続2冠達成、ベケレでさえ達成できなかった記録。ただファラーの場合、ゲブレセラシエやベケレと違い5000m、10000m共に世界記録を出したことはなく、世界歴代10位以内にも入っていない。この点が個人的にファラーがあまり好きではない理由、また2011年世界陸上でジェイランに負けている点も。

男子110mH +0.2
Omar McLeodが13秒01で優勝
2位はオルランド・オルテガで13秒17
3位はDimitri Bascouで13秒24
ジャマイカはこの種目世界大会通じて初の金メダル、前回大会のハンズル・パーチメントが初のメダリストだった。McLeodは今季好調で100mの9秒台も達成、自己ベスト更新とはならなかったが去年よりもアベレージは高い。
オルテガは五輪出場できないという記事を見たが誤報だった模様。優勝とはならなかったが今後も活躍できる選手だろう、出場できてよかった。
Bascouは世界大会初のメダルだが記録的にはヨーロッパ選手権とほとんど変わらない。全体的に低レベルなレースだったと思う。
Pascal Martinot-Lagardeは13秒29で4位。本来の実力ならば優勝争いをしてもおかしくない選手だが今季は調子が悪い。また世界大会で強さを発揮できる選手でもない。去年の世界陸上に続きあと少しでメダルを逃した。
Devon Allenは13秒31で5位。アメリカが世界大会のこの種目でメダルを逃したのはボイコットした1980年五輪だけ。Allenは今季ランク2位で大会に臨んだのでメダル争いはするべきだった。

男子400mH
カーロン・クレメントが47秒73の今季世界最高記録で優勝
2位はBoniface Mucheru Tumutiで47秒78のケニア記録
3位はYasmani Copelloが47秒92のトルコ記録
4位まで47秒台という2001年世界陸上以来のハイレベルなレース。クレメントにとっても47秒台は6年ぶりの好記録で自己5番目の記録。今季のレースを見る限り、特段調子がいいようには見えなかったが五輪でしっかり仕上げてきた。47秒24の現役最高記録持つも、安定感はなく2011年世界陸上以降世界大会のメダルはなかった。
TumutiはNicholas Bettのケニア記録を0.01秒更新。Haron Koechもケニア選手として決勝進出し、この種目でケニアが活躍している。驚いたのがBettとKoechが双子の兄弟だったこと、名前が全く違う。
Copelloは昨年初めて48秒台に突入したばかりでもう47秒台に突入。自己ベストを0.5秒も更新。
ハビエル・クルソンはフライングで失格。
野澤啓佑は49秒20で準決1組6位。予選で48秒62の自己ベストを出したので入賞を期待したが、準決でタイムを落とすのは日本人らしい。予選と同じタイムであれば決勝進出できたが、コンディションが違うのでなんとも言えない。とはいえここまでタイムを落としたのはコンディションだけの所為ではないだろう。来年も48秒台を期待したいが安定して好記録を出せる選手がなかなか出てこない、岸本も48秒台は2012年だけだった。

男子走高跳
Derek Drouinが2m38のシーズンベストタイで優勝
2位はムタズ・エサ・バルシムで2m36
3位はボーダン・ボンダレンコで2m33
2012年五輪の優勝記録は久しぶりの好記録であり、走高跳の全体的なレベルが上がった年といっていい。翌年からバルシムやボンダレンコらが2m40を跳び始め世界記録更新の期待も高まった。しかし、結局この4年間に世界記録が塗り替えられることはなく、今回の優勝記録も4年前と変わらず。
上位3人はランキング、今までの実績通り。Drouinは去年の世界陸上を制し、今季も2m38を跳んでいるので順当な結果。
バルシムは今季2m40を跳んでいるが相変わらず勝負弱い。

男子棒高跳
Thiago Braz da Silvaが6m03の世界歴代6位タイで優勝
2位はルノー・ラビレニで5m98のシーズンベスト
3位はSam Kendricksで5m85
かなり熱い展開でラビレニが5m93、5m98と1回目で跳んだ時は優勝はほぼ確実かと思われた。da Silvaは5m93の自己ベストを越すも、ラビレニが5m98を1回で跳んだことにより6m03に挑戦、10cmも自己ベストを更新しなければいけない状況。2010年ユース五輪2位、2012年世界ジュニア優勝など若いころの実績はあるがシニアになってからは予選落ちしかない。そんな選手が地元の五輪とはいえこの状況の中、完璧な跳躍を見せ優勝。U24の屋外で6mを越えたのはBrits、ブブカ、ルキャネンコ、ラビレニ、Markovだけ、その中でも6m03はBritsと並び最高記録。今後の活躍に期待したい。
ラビレニは自分でもほぼ優勝を確信していただろう、本人としてもいい跳躍だった。ブーイングを食らったらしいがテレビで見る限り分からなかった、ブーイングが影響したとも思えない。本来ならda Silvaが6m03を跳んでもそれを越えるポテンシャルを持った選手であると思う。
澤野大地は5m50で7位。悪天候が影響した結果、入賞ラインとしては2005年世界陸上以来の低記録。この時も悪天候で澤野が入賞している。2012年五輪は出場できなかったとはいえ5m72は跳んでいたし、もう15年近く日本のトップに位置している。山本が2013年世界陸上で入賞した時は期待したが、2回目の五輪でまた記録なしとは、安定して結果を残せるようにならないと。

男子走幅跳
Jeff Hendersonが8m38(+0.2)のシーズンベストタイで優勝
2位はLuvo Manyongaで8m37(-0.3)の自己ベスト
3位はGreg Rutherfordで8m29(+0.3)
今季全米で好記録が続出したため期待したが例年とあまり変わらない優勝記録、全米は風に恵まれていたのでこのコンディションだとこんなもんなんだろう。
Hendersonは去年のほうが調子が良かった、去年の世界陸上は9位だったがファールさえなければ優勝していただろう。
Manyongaは2010年世界ジュニアチャンプであるが全く印象に残っていない。翌年の世界陸上では5位入賞と早くから結果を残したが、それ以降薬物違反などで試合に出ていなかった。
Rutherfordは予選10位通過で危ないところだった。決勝ではしっかり記録を伸ばし3位、勝負強い選手だ。
予選トップのWang Jiananは8m17(-0.5)で5位。去年の世界陸上はジュニア選手ながら3位、予選から記録を伸ばせなかったが初めての五輪としてはいい結果だろう。

男子三段跳
Christian Taylorが17m86(-0.6)の今季世界最高記録で優勝
2位はWill Clayeで17m76(+0.4)の自己ベスト
3位はDong Binで17m58(-0.2)の自己ベスト
Taylorがサネイエフ以来の2連覇達成、ちなみにサネイエフは3連覇+銀メダルという実績。世界陸上と五輪を続けて制した選手は87-88のマルコフ、92-93のコンリー、00-01のエドワーズ、03-04のオルソン、07-08のエボラと多くいたが五輪の連覇はなかなか現れなかった。また、世界陸上の連覇はまだ誰も成し遂げていない。Taylorは去年に比べるとパフォーマンスは落ちたがそれでも2012年五輪の優勝記録を上回っている。2013年の世界陸上4位以外、2011年以降の世界大会はすべて金メダル、あとは世界記録だけという選手。
Clayeは2年ぶりに自己ベスト更新。全米では17m65の好記録で優勝し好調を維持、またTaylorに阻まれ金メダルとはならなかった。
Dongは今季17m41の室内アジア記録、世界室内でも優勝と好調。屋外自己ベストを4年ぶりに更新。世界大会の入賞は初めてで銅メダルを獲得。

男子砲丸投
Ryan Crouserが22m52の世界歴代10位タイ&五輪記録で優勝
2位はJoe Kovacsで21m78
3位はTomas Walshで21m36
1投目から21m超えが4人もでるハイレベルな戦い、その中でKovacs1投目で21m78を記録。結局、Kovacsは2投目以降伸ばすことができず。
Crouserは22m22、22m26と記録を伸ばし5投目に22m52の大投擲、ティンマーマンの記録を28年ぶりに更新。回転投げだが記録が安定し、体格も砲丸投の選手の中でも恵まれている。これからは彼の時代が来るかもしれない。
Kovacsも例年なら優勝しておかしくない、ただ22mを超えて欲しかった。
David Storlは20m64で7位。2011年以降世界大会やヨーロッパ選手権において3位以下になったことはなかった、また7位以下は2013年の7月20日以来、本来それだけ強い選手。今季は21m39を投げていたので本番で上げてくるかと思ったが予選でも全くいい投げができず、決勝でもなんとか入賞。恐らく膝の状態が悪いのだと思う。
Jacko Gillは20m50で9位。入賞は逃したが記録は悪くない。予選では20m80と自己ベストに3cmと迫った。
Konrad Bukowieckiは記録なし。4投目以降に進むためにはある程度の記録を出さないといけなかったので、記録を狙った結果だと思う。ただ予選の記録を出していれば入賞できていたので勿体無い。この年齢での決勝進はバケモノだが。

男子円盤投
クリストフ・ハルティングが68m37の今季世界最高記録で優勝
2位はPiotr Małachowskiで67m55
3位はDaniel Jasinskiで67m05
連覇を狙ったロバート・ハルティングは62m21で予選落ち。
ハルティングは記録こそいいものを持っていたが世界大会の実績は乏しく、まさかここに来て優勝するとは思わなかった。しかも、最終投擲で逆転という展開。兄との対比なのか、かなり落ち着いた感じの印象を受ける。
Małachowskiは1投目から67m台、現在の実力からすれば彼の優勝が最も可能性高かったと思う。
ゲルド・カンテルは65m10で5位。メダル獲得とはならなかったが2005年以降世界大会連続入賞中。

男子ハンマー投
ディルショド・ナザロフが78m68で優勝
2位はイワン・チホンで77m79
3位はWojciech Nowickiで77m73
Pawel Fajdekが72m00でまさかの予選落ち。今季パフォーマンストップ10を占め、2015年3月から29連勝中、もう優勝はほぼ確定していたかのような選手。彼にとって予選通過ラインの76m50なんて簡単なように思えたが、まともな投擲ができなかった。レベルが低い低いと言われるが、彼がいるかいないかで全然印象が変わったと思う。
ナザロフは去年初めて世界大会のメダル獲得、まさか五輪チャンピオンにまでなるとは思わなかった。
チホンは記録上優勝の可能性もあったがこの結果でよかったと思う、金メダル剥奪の可能性があるから。
Nowickiは去年の世界陸上に続き3位、同国同世代のFajdekより先に五輪メダルを獲得するとは。

男子やり投
Thomas Rohlerが90m30で優勝
2位はJulius Yegoで88m24のシーズンベスト
3位はKeshorn Walcottで85m38
今季好調のRohlerが下馬評通り優勝。
Yegoは今季84m68しか投げておらずどうなのかと思ったが、ここに来て大投擲。今までも大舞台で自己ベストを出すことが多く、勝負強い。ただ今回は怪我をしてしまい3回目、5回目、6回目とパス。
Walcottは予選で88m68のシーズンベスト、セカンドベスト。4年前の五輪はジュニアながら優勝、ただ優勝記録としては低レベルだった。今回はその時の記録を越えるも銅メダル。一時期ぽっと出の選手かと思われたが、去年90mの大台に乗せ、今回も結果を残した。
新井は79m47で11位。去年の世界陸上でも予選から記録を落としたが、今回はそれに比べて全くいい投擲ができていない。本人も悔しがってたように不本意な結果。予選であれだけ投げられるんだから、実力は確実にある。

男子十種競技
アシュトン・イートンが8893点の今季世界最高記録&大会タイ記録で優勝
2位はKevin Mayerで8834点の世界歴代6位
3位はDamian Warnerで8666点のシーズンベスト
イートン、Warnerの順番は決まっているようなもんだと思ったが、その間にMayerが割って入った。
Mayerはヨーロッパの選手に多いバランスのいい選手で、投擲種目は低いがそれでも全て800点以上、1500mも774点と十種競技の選手としては悪く無い。ヨーロッパ選手としては2004年のセブルレ以来の好記録。今大会5種目で自己ベスト更新し、十種の自己ベストを300点以上も更新。
Warnerは自己ベストに29点と迫る記録であるが、Mayerがあまりにも記録を伸ばしたので影が薄くなってしまった。

男子4x100mリレー
ジャマイカが37秒27の今季世界最高記録で優勝
2位は日本で37秒60の国別歴代3位
3位はカナダで37秒64の国別歴代5位
ジャマイカはバトンさえ繋がれば金メダルは決まっている。決して上手くないバトンパスだが五輪・世界陸上において2004年以降失格がなく、2008年以降は全て金メダル。予選、決勝と毎回メンバーを変えて失敗がないのはかなり珍しい。
日本は今大会で0.43秒も自国記録更新。2008年にメダルを取った後は2011年世界陸上、2015年世界陸上と予選落ちがあり、選手がうまく揃わない事もあった。今回はベストメンバーが揃い、走力も上がり、出るべくして出た結果なのだろう。山縣のスタートは勿論の事、桐生は個人種目とは全く違ういい走り、そしてケンブリッジは世界のトップ選手が迫る中、抜かれることなくゴール。予選で37秒68を出していたのでメダルの可能性は高かったが、今まで決勝でタイムを落とすことが多く、しかも2008年五輪のように予選でアメリカの失格もない。そんな中、完璧とも言えるリレーで見事銀メダルを獲得。今回の記録は着順別最高記録、間違いなく実力で獲った銀メダル。
カナダはベイリー、スリンがいた時代の記録を超えるも3位、これも着順別最高記録。前回五輪は3位に入るも失格、メンバーは今回の結果で報われただろうと思ったら前回大会のメンバーは誰もいない。De Grasseは今大会3個目のメダル獲得。
中国は37秒90で4位で着順別最高記録、予選は37秒82のアジア記録。中国もメンバーの走力の割にタイムがいい、これからも選手が揃えばメダル獲得できる位置で安定しそう。ただ、蘇炳添や張培萌はアジアでもトップレベルの選手であり、そうポンポン出てくるとは思えない。
イギリスは37秒98で5位、着順別最高記録&1レーン最高記録。イギリスは久しぶりの完走、ただイギリス記録更新しないとメダルは無理だった。

男子4x400mリレー
アメリカが2分57秒30の今季世界最高記録で優勝
2位はジャマイカで2分58秒16
3位はバハマで2分58秒49
前回大会のバハマが優勝というような熱い展開はなくいつも通り、ただアメリカが今後もこの程度しか出せないならチャンスはあると思う。特にメリット以降、若手の台頭もないので、彼が衰えれば層が厚いアメリカとはいえいくらかキツい。
短距離王国と言われるジャマイカであるが、400mに関して言えば2011年世界陸上のジャーメイン・ゴンザレスからファイナリストが現れていない。去年の世界陸上でラシーン・マクドナルドが予選で43秒93のジャマイカ記録を出すも、準決落ち。今大会も出場したが46秒12で準決落ちと自己ベストだけが突出した選手、リレーでは予選だけしか走っていない。4x100mは席巻したが4x400mに関して言えば20年近く前のジャマイカ記録にすら近づけていない。
ベルギーは2分58秒52で4位。ボルリー兄弟の衰えから記録を出すのは難しいと思われたが、見事な走りで3位まで0.03秒と迫った。
ボツワナは2分59秒06で5位。ボツワナは意外にも3番手で45秒10、4番手で45秒63と速い。そういえば去年の世界陸上は2分59秒95と3分切りをしながらも周りがハイレベルすぎて予選落ちしていた。この中にテベが入ればまだ記録が伸ばせるだろう。
日本は3分02秒95で予選落ち。記録としてはこんなもんだろう、とてもじゃないが決勝進出は無理、恐らくウォルシュが4人いても難しい。近年のタイムは2012年の3分01秒04、2014年の3分01秒88、2016年の3分02秒11、全く世界と戦えない。
posted by クライシ at 01:21| Comment(3) | TrackBack(0) | 陸上競技(世界大会) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ブログ更新お疲れ様です。今回も読み応えがありました、ガトリンが決勝に進んでいれば競争面においてはもっと見応えのあるレースが見れたかもしれませんね。ボルトは来年100に絞り完全引退みたいですが、ガトリンは競技を継続するか気になります。
Posted by り at 2016年08月28日 02:04
ブレークは復帰したとはいえ、かなり衰えましたね。100も200も最低でも銅メダルぐらいは、獲れると思っていたので残念です。2011と2012年では驚愕の強さがありましたよね。特に200m。あの走りをまた見てみたいです。
Posted by at 2016年08月29日 12:32
今の若手、De GrasseやBromellを見ると、ブレークの存在は特別でしたね。まさかこんなに衰えるとは思いませんでした。
Posted by クライシ at 2016年08月29日 19:31
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